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【サイン本】鷲尾和彦『To The Sea』

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海はひとつの記憶であり、海に向かう人々は世界を共有している。
ノーベル文学賞受賞作家 ル・クレジオ氏が本書のために序文を寄稿

作家の日常の地続きとしてある神奈川県相模湾をはじめ、2011年3月以後の東北地方沿岸風景も含まれる本作は、日本各地の海辺の風景とそこに佇む人びとの姿を10年以上に渡り撮影した写真集です。
神迎えの儀式が行われる八重山諸島、有刺鉄線がはられた辺野古の砂浜、日々を暮らす湘南の海辺、そして、震災直後の三陸海岸。
写真家 鷲尾和彦が向かったそれらの海はまた同時に、「何度も同じ場所を訪ねたが、一度たりとて同じ海に巡り会うことはなかった。」と語る海でもありました。
この写真集に寄せた序文の中でノーベル文学賞作家のル・クレジオ氏は「海は気まぐれなのではない。海は多様で、とらえがたいのだ。 人はだれでも、どこにいても、海の子供なのである。」と言います。そしてそこに向かうという感情について、それは「愛、敬意、感謝の念」であるとも。
海に向かい、水平線を見つめ、潮の満ち引きに呼応するように見つめるとき、わたしたちはそこに何を見るのか。失いかけたものたちを呼び戻す連なりの一冊。


「鷲尾氏が私たちに見せる映像のなかで最も美しく、最も重い意味を担っているのは、おそらくこれらの写真である。 海と、それなくしては生きていけない陸の民とを結びつける、不滅の絆を示しているからだ。 海は気まぐれなのではない、この本の教えるところを信じよう。 海は多様で、とらえがたいのだ。 海は神々しく、かつ人間的だ。 人はだれでも、どこにいても、海の子供なのである。」――――J・M・G・ル・クレジオ


鷲尾和彦|Kazuhiko Washio
兵庫県生まれ。
1997年に独学で写真を始める。
2009年、写真集『極東ホテル』(赤々舎)を出版。
2011年、作家・詩人の池澤夏樹氏とともに東日本大震災発生直後から被災地を訪ね、共著『春を恨んだりはしない』と写真集『遠い水平線 On The Horizon』とを刊行。

(版元サイトより引用)
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